■人気の規格について
鉄道模型には「規格」と呼ばれる標準としての定められた寸法・形・質が存在します。縮尺(スケール)についての規格、軌間(ゲージ)についての規格、電流・電圧についての規格などさまざまです。多くの愛好家は自作物を造る際、これら規格に基づいて調整・制作することで共有できる鉄道模型を実現できる事になります。
基本的に"規格"は縮尺(スケール)と軌間(ゲージ)の組み合わせで決められるようになっており、それらを定めるのは基本的にメーカーであったり鉄道模型の愛好者団体(NMRAやMOROPなど)です。それゆえに一つ国が違えば細やかな違いが見受けられ、同じ国内でも地域やメーカーによって同一ではありません。例えばヨーロッパでは1/87という縮尺で設定されている規格が、アメリカでは1/87.1という小数点まで取り扱っているような例もあるほど。ここでは幾つか世界で普及している規格をご紹介いたしましょう。
【Oゲージ(オーゲージ)】海外ではOスケール (オースケール・ゼロスケール)とも呼ばれ、昔の呼び名で0番(レイバン)と呼称されることも。縮尺1/43.5 - 1/48 ・軌間32mmで設定された規格。古くは1900年のドイツが初めて導入したことでも知られており日本国内では1/45サイズが採用されています。
【HOゲージ (エイチオーゲージ、エッチオーゲージ) 】HOはHOとはハーフOゲージの略称で文字通りOゲージの半分の大きさとして登場したものです。縮尺1/76 - 1/87.1 ・軌間16.5mmで設定された規格。愛好家が欧米に多いことが特徴。日本では16番ゲージをHOゲージと呼ぶこともあります。
【Nゲージ(エヌゲージ)】数字の9を表す言語がそれぞれNから始まる事からエヌゲージとつけられました。縮尺1/148 - 1/160 ・軌間9mmで設定された規格。日本で最も普及している規格で小型ゆえスペースを取らないのが特徴ですね。
【Zゲージ(ゼットゲージ)】Nゲージよりもさらに小さい縮尺1/220 ・軌間6.5mmの規格。これ以上小さい物は将来的にも出ないであろうという意味を込めてZの名がつけられました。しかし2016年現在ではこれ以下のスケールも出てきたようです。
主流なものだけでもこれほど細かく決められており、まだまだ多く存在する"規格"。鉄道模型の歴史が感じ取れると同時に奥深さを表しています。